Red Hat Insights：2022年前半のニュース

Red Hat Summit 2021で、Red Hatはオープン・ハイブリッドクラウド・テクノロジー・ポートフォリオ全体にわたるRed Hat Insights の拡張を発表しました。これによって、Red Hat の予測分析およびオープンソースの専門知識に基づくサービスが、Red Hat Enterprise Linux（RHEL）用の拡張機能に加え、Red Hat OpenShift および Red Hat Ansible Automation Platform にも提供されます。

これまでずっと、Insights が立ち止まることはありませんでした。本日、Red Hat Insights のワークフローを改善し、各チームが別々のクラウド固有のツールを使うのではなく、ハイブリッドクラウド全体の管理を可能にしました。これらのアップデートされたサービスは、IT 環境に対するより一層統一化された可視性を提供し、運用方法の合理化に役立つとともに、初めてのパートナー統合および新しいマルウェア検出も含んでいます。

RHEL と Red Hat OpenShift のユーザーに提供されるハイライトおよび重要な機能の例をご紹介します。

合理化された接続によって RHEL のリスクの発見と修正を簡易化

セキュリティの専門家は多くの場合、多数の、そして個別のコンソールにログインして監視する必要があります。これらの作業の統合を進めるため、Red Hat は Insights を Splunk マーケットプレイスで提供します。この度初めて提供される Insights 用のこの機能は、ユーザーが内部の運用を最適化し、現行システム内のリソースを整合させるために役立ちます。また、複雑さを増すことなく、自社環境内のリスクを発見および修正するための合理化された方法が提供されます。

同じく、新たに提供される Red Hat コネクタは、ユーザーが Red Hat ハイブリッドクラウド・コンソール上の Insights のウェブ・ユーザーインタフェース内で Insights の修正プレイブックを自分のホスト上で直接実行することを可能にします。ユーザーが RHEL システムに対する推奨パッチおよび修正をより容易に実行するためには、従来は Red Hat Satellite が必要でしたが、今後は Insights から直接実行できるようになります。

ハイブリッドクラウド全体に対する可視性と分析の向上

オンプレミス環境から複数パブリッククラウドまで、強化された可視性がサブスクリプションに含まれ、Insights は引き続きハイブリッドクラウド・ツールを提供します。これには、以下のような拡張機能が含まれます。

• RHEL 用のマルウェア検出が Insights に組み込まれ、セキュリティワークフローへのより効率的な対応が可能になり、環境の保護と安定性の向上に対する確信を増すことができます。マルウェア検出は RHEL システム全体をスキャンしてマルウェアを探知し、長期にわたるパフォーマンスやコストのリスクをユーザーが可視化できるようにします。

• 新しいリソース最適化サービスは、パフォーマンス数値を評価してパブリッククラウドにおけるワークロード利用率および適正サイズの RHEL を特定します。さらに Insights はワークロードの必要により適したインスタンスの最適化のための可視性および推奨事項を提供します。ワークロードを可視化することで、ユーザーはクラウドリソースへの支出の特定と適応を行い、コストとアプリケーション・パフォーマンスのバランスを取ることができます。

• OpenShift のユーザーは、アドバイザー・ダッシュボードの集約化された表示によって、可用性、パフォーマンス、安定性、およびセキュリティ・リスク分析をより容易に検討できるようになります。従来、ユーザーは個々のクラスタに移動して問題ごとに推奨事項を確認する必要がありました。今後は、中央集中化された場所でクラウド全体の脅威の全貌をより明確に視覚化できます。

OpenShift 用のアドバイザー・ダッシュボードは現在提供中で、Splunk 統合、Red Hatコネクター、マルウェア検出、リソース最適化などの RHEL 用のその他の機能は今後数か月の間に提供開始されます。その一方で、間もなく登場予定の Insights 用の新しい RHEL の機能やさらなるパートナー統合にもご注目ください。