Red Hat、ネットワークとLinuxコンテナの革新を促進する Red Hat Enterprise Linux 7の最新バージョンを発表

ネットワーク性能の大幅な向上と、コンテナベースアプリケーションの開発とデプロイメントをサポートする機能拡張を実現した Red Hat Enterprise Linux 7.2

東京 -

[ノースカロライナ州ラーレー – 2015年11月19日(現地時間)]米国報道発表資料抄訳

オープンソースソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.(NYSE:RHT)は本日、Red Hat Enterprise Linux 7の最新バージョンであるRed Hat Enterprise Linux 7.2の提供開始を発表しました。Red Hat Enterprise Linux 7.2は、現在のエンタープライズのニーズに対して妥協することなく、情報テクノロジーの未来に続く信頼すべき道筋を提供することによって、エンタープライズオペレーティングシステムを再定義するというRed Hatの目標を受け継ぐ製品です。

新しい特徴および機能は、セキュリティ、ネットワーク、およびシステム管理を主眼とするとともに、Linuxコンテナベースのアプリケーションの開発とデプロイメントのためのエンタープライズ対応ツールに引き続き重点を置いています。さらに、Red Hat Enterprise Linux 7.2は、既知のリスクと技術的問題を予防的に特定しITの効率を向上させダウンタイムを短縮するようにデザインされたアドオンの運用分析製品である、新しいRed Hat Insightsとの互換性を備えています。

 

セキュリティ

金融、行政、および軍事分野の顧客ニーズへの適合を含む、セキュリティに対するRed Hatの取り組みを維持して、Red Hat Enterprise Linux 7.2は引き続き新しいセキュリティ機能および特徴を提供します。
真のセキュリティには、システムのセキュアな基盤とセキュアな構成の両方が必要です。OpenSCAPは、システムのセキュリティへの適合性を分析するSecurity Content Automation Protocolの実装です。新しいOpen SCAP Anacondaプラグインによって、インストール処理中にSCAPベースのセキュリティおよびコンフィギュレーション分析を使用できるようになり、システムデプロイメントのセキュアな起点が確保されます。
セキュアな分散システムの最重要部分の1つは、DNSサーバーによって行われるアドレス決定が信頼できることです。DNSSECはDNSを拡張し、アドレス決定のためのセキュアな信頼のチェーンを提供します。Red HatのIdentity Managementシステム(IdM)はDNSゾーン用にDNSSECをサポートしました。
 

ネットワーク

Red Hat Enterprise Linux 7.2のネットワーク性能は大幅に向上しており、ネットワーク機能仮想化(NFV)とソフトウェアデファインドネットワーク(SDN)の多くの使用例でスループットが倍増します。カーネルネットワークサブシステムのその他の強化点には、以下が含まれます。

  • ネットワークカーネルスタックのチューニングによってパケット処理時間が大幅に改善され、Red Hat Enterprise Linux 7.2は高度な(仮想およびコンテナ化)ワークロードにおいて物理ライン速度での動作が可能になっています。
  • Data Plane Development Kit(DPDK)が付属しており、NFVおよびその他の使用例において、ユーザスペースで直接パケット処理が可能な、低レイテンシ/高スループットのカスタムアプリケーションを迅速に開発できます。この機能拡張が行われるまで、システムで実行できるのは1種類のアプリケーション(DPDK対応または従来のネットワーク対応)のみに限られていました。Red Hat Enterprise Linux 7.2の機能拡張、すなわち新しい分岐ドライバの導入によって、両方のタイプのアプリケーションを同じシステムに収容可能になり、物理的ハードウェアが整理統合されます。
  • データセンターのTCP輻輳問題を解決するための機能として、WindowsベースとRed Hat Enterprise Linuxベースのホストに渡ってスムーズに動作しスループットと効率を最大化する TCP(DCTCP)が追加されました。
     

Linuxコンテナ

Red Hat Enterprise Linux 7.2は、基盤のコンテナサポートインフラストラクチャに多数の改善が加えられています。dockerエンジン、Kubernetes、Cockpit、およびAtomicコマンドのアップデートが含まれています。さらに、コンテナワークロードに最適化されたRed Hatのホストプラットフォームの最新バージョンであるRed Hat Enterprise Linux Atomic Host 7.2が、ほとんどのRed Hat Enterprise Linux 7.2サブスクリプションで利用可能になります。

また、アプリケーション開発者がRed Hat Enterprise Linux 7.2、Red Hat Enterprise Linux Atomic Host 7.2、およびOpenShift Enterprise 3を含むRed Hatのコンテナホストへのデプロイメントを認定されたコンテナベースのアプリケーションを容易に作成するために役立つ、イメージ、ツール、およびドキュメントを集めたRed Hat Container Development Kit 2のベータ版も本日提供されます。

 

システム管理

現代のデータセンターの大規模な管理はますます複雑化しているため、Red Hat Enterprise Linux 7.2には、より合理化されたシステム管理体験を実現する新しいツールや改良されたツールが含まれています。これらのアップデートの目玉として、システム管理者によるISO形式のローカルバックアップ作成および中央集中的アーカイブとリモートレプリケーションによる災害復旧作業の簡素化を可能にする、システムアーカイビングツールのRelax-and-Recoverが導入されています。

 

Red Hat Insights

Red Hat Enterprise Linux 7.2は、Red Hat Enterprise Linux環境のプロアクティブな管理のためにデザインされた運用分析サービスのRed Hat Insightsと互換性があります。このサービスは追加コストが不要で、最大10台のRed Hat Enterprise Linux 7システムに利用でき、インフラストラクチャ資産を分析し、継続的な監視と分析を通して重要なリスクと脆弱性を特定することにより、業務に影響が出る前に技術的問題を検出できるようにデザインされています。Red Hat Insightsは、IT責任者やシステム管理者がこれらの問題に対処し、潜在的に将来の問題を予防する上で役立つ解決手順を提供します。

 

Red Hat Enterprise Linux Server for ARM 7.2 Development Preview

Red Hatは、2015年6月にパートナーとその顧客に提供したRed Hat Enterprise Linux Server for ARM 7.2 Development Previewについても提供を開始します。このDevelopment Previewによって、パートナーの新しいハードウェアや追加機能がARMアーキテクチャで利用可能になります。

 

サポートコメント

Red Hat プラットフォーム事業部門担当 副社長 兼 ゼネラルマネージャー Jim Totton

「2014年6月のRed Hat Enterprise Linux 7の発表で、Red Hatはエンタープライズオープンソースオペレーティングシステムを再定義しました。Red Hat Enterprise Linux 7.2でもこの努力を継続し、最重要ビジネスアプリケーション向けの高い安定性と信頼性を備えたよりセキュアなプラットフォームの提供という重点目標を維持しつつ、コンテナ化アプリケーションデプロイメント用の新機能と大幅なネットワークの強化を実現しています。」

 

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