Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetesは、ハイブリッドおよびマルチクラウド環境にわたるエンタープライズ・グレードの管理機能によってRed Hat OpenShiftをさらに拡張し大規模化するために役立つよう設計されています。ITチームが複数のKubernetesクラスタを管理し、ハイブリッドクラウド全体にわたるマルチクラスタ・アプリケーション・デプロイメントを自動化するとともに、ポリシーの遵守と広範なガバナンスを促進できるようにします。本日提供開始されたAdvanced Cluster Management for Kubernetes 2.1では、管理機能を確立済みの環境に拡張し、より積極的なクラスタ性能の向上に貢献して最適化されたクラウドネイティブ管理を実現します。

先進的なコンテナ管理プラットフォームで従来型インフラストラクチャを拡張

2020年8月に発表されたAdvanced Cluster Management for Kubernetesは、クラウドネイティブへの移行の途上にある顧客に対応し、Red Hat OpenShiftとAdvanced Cluster Management for Kubernetesが動作可能な場所を拡張することによって、既存のインフラストラクチャとのギャップを橋渡しします。ユーザーはオンプレミス・クラスタ用にRed Hat OpenShiftをVMware vSphereまたはベアメタル上にプロビジョニング可能なため、既存の環境を使って次世代管理機能を手に入れることができます。また、将来のクラウドネイティブに向けた適切なクラスタ・ライフサイクル管理を維持しつつ、ハイブリッドクラウド・ワークロードを既存の運用に適用するチームの能力も拡張します。

ハイブリッドクラウド・コンテナ環境の性能と健全性に対する統一化された可視性

Advanced Cluster Management for Kubernetesは、オンプレミスおよびパブリッククラウド内にデプロイされたRed Hat OpenShiftから、Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud、IBM Cloud、Microsoft Azureなどのパブリッククラウド・プロバイダーが提供するOpenShiftクラスタの管理まで、Kubernetesクラスタを管理するための、一元化した制御ポイントを提供します。

インベントリー取得の機能をベースに、マルチクラスタの世界に対するもうひとつの重要な可視化レベルがユーザーに提供されます。オープンソースプロジェクトのThanosGrafanaを統合することによって、クラスタの健全性と性能に関する一元的に表示が可能になり、クラスタ運用の最適な測定値の維持がより容易になります。長期にわたる、測定値の履歴を分析してマルチクラスタの健全性と最適化の概要を取得し、より優れた、より正確な情報に基づくクラスタ単位のアラートおよびステータスのパターン検出を提供します。これは、ハイブリッドクラウド全体にわたるクラウドネイティブな管理に対する障害をさらに除去するために役立ち、エンタープライズ全体にわたってアプリケーションが最良の状態で動作していることをIT組織が確認することを可能にします。

アプリケーション・プロビジョニング工程のシンプル化と一貫性のあるポリシーの施行

現在は多数のクラウドネイティブ・デプロイメント・テクノロジーが提供されており、かつてなかったほど迅速かつ容易にGitOpsによる開発ツールチェーンからのアプリケーションの作成とデプロイが可能になっています。こうした複雑性の低減に対して、開発者にはアプリケーションのコンポーネントを定義するとともに一般的にヒューマンエラーの原因となる手作業の工程を排除する、強化されたガイドラインが必要になります。

組織が複数のクラウドにわたってクラスタをデプロイし、管理の複雑性が増すにつれて、ソフトウェア・コンポーネントのコンプライアンスの検証が課題になります。Advanced Cluster Management for Kubernetesは、ハイブリッドクラウド全体にわたる管理対象コンポーネントの自動設定ポリシーを中央で定義し、最新の証明書の配布および施行する機能を備えています。

OpenShiftデプロイメント用のポリシー駆動のオートメーションおよびアプリケーション・ライフサイクル管理は、ポリシー適用の強化によって違反の防止に貢献し、IT運用チームの業界標準や規制基準に対するコンプライアンスの維持を向上します。さらに、オープンソースプロジェクトのOpen Policy AgentおよびGatekeeperのサポートにより、Advanced Cluster Management for Kubernetesは悪意または意図しない設定の変化から組織を保護するために役立ちます。コミュニティ、パートナー各社、お客様、およびRed Hatからのコントリビューションについては、オープンポリシー・リポジトリをご覧ください。

これらのアップデートに加えて、Red HatはRed Hat Advanced Cluster ManagementとRed Hat Ansible Automation Platformの統合のテクニカル・プレビューを提供し、従来のIT環境とクラウドネイティブな、コンテナベースのソリューションとの分断を橋渡しします。この統合は、業界をリードするRed Hatの2つのプラットフォームであるRed Hat OpenShiftとAnsible Automation Platformを結合し、オープン・ハイブリッドクラウド全体にわたってオートメーションを促進します。この統合がIT環境に対するアプリケーションのモダナイゼーションの促進にどのように役立つかについての詳細をお読みください。

他にも、なぜクラスタ管理がエッジ・コンピューティングにとって非常に重要なのかや、あらゆるアプリケーション、チーム、または組織に対してどのようにRed Hat OpenShiftがエンタープライズKubernetesを提供するかもご覧ください。