お客様事例

FIWARE、Red Hat ソーシャル・イノベーション・プログラムと連携してエコ・スマートシティを推進

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FIWARE

FIWARE は 2022 年に Red Hat ソーシャル・イノベーション・プログラムとのパートナーシップを開始し、オープンソース・テクノロジーのちからを活用して世界的な問題を解決しようと共同で取り組んでいます。このパートナーシップにより、世界中のあらゆる規模の都市が導入できる、優れたオープンソースのエコ・スマートシティ・プラットフォームを構築するための業界を超えたコラボレーションが実現しました。Red Hat Open Innovation Labs、FIWARE Foundation、Human Oriented Products (HOPU:FIWARE エコシステムの中でも特にアクティブなソリューションプロバイダーの 1 つ) から集まったさまざまな専門を持つエキスパートのチームが 6 週間にわたってコラボレーションし、FIWARE が構築するオープンソースのスマートシティ・プラットフォームを Red Hat OpenShift を使用して導入することを推進するよう取り組みました。このオープンソース・コミュニティは、このプラットフォームの能力をさらに進化させ、他のソリューションとも統合させるポテンシャルを獲得しました。

FIWARE はベルリンに本拠を置く非営利団体です。デジタルツインのアプローチを基に、スマートソリューションを開発するための、誰もが使用できるロイヤリティフリーで実装駆動型の業界横断的なソフトウェアプラットフォーム標準を軸とした、オープンで持続可能なエコシステムを構築することを使命としています。Red Hat は 2020 年から FIWARE 財団のプラチナメンバーであり、現在も役員を務めています。FIWARE のスマートシティ戦略の実装に向けた FIWARE の標準は、世界中の 250 を超える都市で採択されています。


課題

都市全体のデータを活用してグローバルな成果につなげる

都市や地域は住人に住みやすい生活環境を提供する責任がありますが、直面している環境的、経済的、社会的な課題は増加し、複雑さを増しています。都市の職員や公共部門の意思決定者には、市民と環境の両方にとって適切な決断をするのに役立つ、優れたテクノロジーが必要です。

 

IoT によって実現するデジタルツイン・スマートシティ・プラットフォームを導入できれば、どんな都市でも複数のソースから関連性の高いビッグデータを収集して有益な分析情報を獲得し、全市民にメリットのあるスマートな決断をするのに役立てることができます。したがって、極めて大規模なデータを効率的に収集および処理し、同時に拡張性と安全性を備えたデプロイしやすいソリューションを構築することが最大の課題となります。

ソリューション

持続可能なオープン・テクノロジーをグローバル規模で構築する

この課題を解決して世界中に広げるため、FIWARE と HOPU は Red Hat Open Innovation Labs チームとの協力態勢を敷き、デプロイが簡単、極めてスケーラブル、本番環境に対応、クラウドネイティブといった特長を持つオープンソースのスマートシティ・プラットフォームを、居住性と環境の持続可能性向上を念頭に設計された FIWARE のオープンスタンダードに基づいて構築するという共通目的の達成を目指しました。

Icon-Red_Hat-Media_and_documents-Quotemark_Open-B-Red-RGB 以前は何日もかかる複雑なプロセスでデプロイしていましたが、今では自動化が進み、数分で完了できるようになっています。FIWARE のテクノロジーと Red Hat のソリューションの組み合わせのおかげで、これまでは大都市でなければ使えなかったソリューションが、今では世界中のどんな街でも使えるようになりました。

Juanjo Hierro

FIWARE CTO

プロジェクトの中核となるコンポーネントはテクノロジーでしたが、成功に至るためには、3 社の間でコラボレーションとワークフローがシームレスに進む必要がありました。Open Innovation Labs チームはインパクトマッピング、イベントストーミング、ペアプログラミングなどのオープンな手法を紹介し、チームが共通の目標に向かって足並みをそろえ、成果を優先的に追求し、このスマートシティ技術ソリューションを統合および改善できるようにしました。

Icon-Red_Hat-Media_and_documents-Quotemark_Open-B-Red-RGB 文化、プロセス、テクノロジーの各面で取り組みを行っているため、これは純粋に技術的なプロジェクトではありません。また、エンジニア、ビジネス畑の人々、都市の代表者が一堂に会しているので、都市がよりエコで持続可能になるよう後押しすることもできています。

David Zamorano

Open Innovation Labs エンゲージメント責任者

スマートシティ・プラットフォームは Red Hat OpenShift Container Platform を使用して効率的にデプロイでき、アーキテクチャもハイブリッドクラウド・アプローチに適しています。Red Hat OpenShift、FIWARE のテクノロジー、HOPU の空気質ソリューションの組み合わせにより、スマートシティ・プラットフォームは最初から目に見えるメリットを生み出すことができました。また、将来的には世界各地の都市の交通、水質サンプリング、騒音などの重要な領域をカバーする用途を追加して拡張することも可能です。

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業務上の成果

イノベーションの扉を開き、持続可能性の新しい標準を確立

Red Hat、FIWARE、HOPU のコラボレーションは、オープンソース・テクノロジーにより迅速なイノベーションを生みました。FIWARE のスマートシティ・ソリューションは、開発者エクスペリエンスを最適化する、到達可能でスケーラブルなソリューションになりました。これにより、今後もさらに他の都市、個人コントリビューター、インテグレーター、その他のテクノロジー会社が人工知能や機械学習のコンポーネントなどといった新しいユースケースを追加してスマートシティ・プラットフォームに貢献し、このソリューションをさらに前進させることができます。

 

現在、スペインにある複数の都市がこのスマートソリューションを導入して空気質センサー、ゴミ収集管理、交通などのさまざまなユースケースで使用し、市民のウェルビーイングを追求する姿勢を示しています。スケーラブルで信頼性の高いテクノロジーを使用することで、世界中の都市がイノベーションし、持続可能性を高め、市民の QOL を向上させるポテンシャルが解放されます。

Icon-Red_Hat-Media_and_documents-Quotemark_Open-B-Red-RGB 世界には、コミュニティを変革するソリューションを作り上げようと取り組んでいる人々が大勢います。...Red Hat Open Innovation Labs との今回のコラボレーションにより、極めて簡単にデプロイできるバージョンの FIWARE を構築することができました。きっとこれが世界を変えるものになるだろうと、私たちは確信しています。.....

Juanjo Hierro

FIWARE CTO


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