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独立系ソフトウェアベンダー (ISV) パートナーとは

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ISV パートナーは、顧客のビジネス要件や技術要件に対応するために、あらゆる種類のソフトウェアや SaaS (Software-as-a-Service) オファリングを提供する独立系ソフトウェアベンダーです。大手の ISV、ソフトウェアメーカー、通信事業者、ハイパースケーラー、インターネットサービスプロバイダーなどのソリューション・プロバイダーは、ISV パートナーを使用して、自社の製品やサービスをベースとした、あるいはそれらと組み合わせて完成するソリューションを提供します。ソリューション・プロバイダーは通常、ISV パートナーを慎重に選択し、パートナーのソリューションが約束どおりの機能を果たせるという信頼を顧客に与えられるように、そのソリューションをテストして認定します。 

Red Hat® ISV パートナーエコシステム (Red Hat Ecosystem Catalog で検索可能) は、Red Hat がビジネス上の価値や技術的価値を生み出してお客様に提供するために不可欠なものです。このエコシステムは、ビジネス上および技術的な課題の解決、統合ソリューションの構築、緊密な関係の確立と育成を目的としたコミュニティを提供します。これらはすべて世界をリードする Red Hat のオープンソース・ソリューションを中心として構築されています。Red Hat ISV パートナーとそのソリューションは、信頼でき、相互運用可能で、サポート付きのソフトウェアを提供するために慎重に選択され、認定されています。 

ハイブリッドクラウド・インフラストラクチャは、さまざまな業界の組織にますます普及してきています。また、通常クラウドネイティブ・アプリケーションコンテナで構築されます。複数のクラウド・プラットフォームを使用している場合、各クラウドサービスを個別にサポートするにはベンダーに特有のスキルが必要になりますが、組織内では得られない可能性があるため、一貫性のあるハイブリッドクラウド・プラットフォームが必要です。さらに、カスタム・ソリューションはベンダーロックインにつながる可能性があります。

多くの組織は、Red Hat Enterprise Linux®Red Hat OpenShift® などのプラットフォームを利用して、単一のクラウドプロバイダーへの依存を回避し、クラウド・プラットフォーム間での可搬性を獲得しています。ハイブリッド環境とマルチクラウド環境にわたる IT ランドスケープの拡張を模索する組織をサポートするために、Red Hat はソフトウェアパートナーの包括的なエコシステムを構築しています。これらの ISV パートナーは Red Hat と連携して、組織における運用の効率化と柔軟性および速度の向上に必要とされる特殊なツールと専門知識を提供します。このコラボレーションに参加するのは Red Hat の認定プロセスを経たパートナーであり、各社は Red Hat が推奨するプラクティスを使用して Red Hat プラットフォームをサポートします。ISV パートナーエコシステムが提供する、Red Hat OpenShift に基づくハイブリッドクラウド環境向けの Red Hat 認定ソフトウェア・ソリューションによってもたらされるものは、以下のとおりです。

あらゆる環境にアプリケーションをデプロイできる柔軟性

コンテナ化されたワークロードがサポートされ、Kubernetes テクノロジーを使用して標準的な自動化と管理を実行できるように最適化されているという確信

IT の効率とパフォーマンスの KPI を満たし、目標とするビジネス成長をサポートするために十分な大規模な自動化

Red Hat ISV パートナーは、Red Hat プラットフォーム (Red Hat OpenShiftRed Hat Enterprise LinuxRed Hat Ansible® Automation PlatformRed Hat OpenStack Services on OpenShift®) でソフトウェアを構築し、認定を取得します。パートナーは、Red Hat が推奨するプラクティスに基づいて、相互運用可能で、サポート付きの、一貫した方法で管理されるソリューションを作成します。Red Hat ソフトウェア認定は、ISV の製品またはソリューションがそのライフサイクル全体を通じて Red Hat プラットフォームと相互運用し、Red Hat およびパートナーによる商用サポートが提供されることをお客様に対して保証するものです。

Red Hat ISV パートナー・ソリューションは、Red Hat OpenShift と Kubernetes Operator および Helm テクノロジーを所定の方法で使用して、クラウドのようなサービスエクスペリエンスをデプロイし、維持します。これらのパートナー・ソリューションの特長は、以下のとおりです。

  • パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミス、エッジ、あるいはそれらの組み合わせでも、フットプリントに関係なく同じように実行でき、動作するように構築されている
  • 運用体験を向上させ、学習コストを低減させるための一貫した方法で管理される
  • 定義された基準および Red Hat 推奨プラクティスに従って運用できるよう、テストおよび Red Hat 認定済み
  • 脆弱性を継続的にスキャン

Red Hat OpenShift を使用する Red Hat ISV パートナー・ソリューションは、Kubernetes 用に最適化されており、クラウド間で機能するため、ユーザーを特定のハイパースケーラーやクラウド・プラットフォームにロックインすることがありません。

Red Hat は、ビジネス価値を高めるコアワークロード向けのソリューションに重点を置いています。ISV パートナーは、ワークロードごとに認定ソフトウェア、専用ツール、コンテンツ、専門知識を提供し、作業の効率化、運用における柔軟性の向上、アプリケーション自動化の最大活用、およびデジタル・トランスフォーメーションを支援します。 

Red Hat を使用すると、信頼できる ISV パートナーの発見、適切なワークロードに適切なソフトウェアの選択、Red Hat OpenShift とハイブリッドクラウドでの利用に向けたワークロードの最適化を容易に、また確信をもって行えるようになります。Red Hat ISV パートナーが提供する認定ソフトウェア・ソリューションは、組織の成功に欠かせない幅広いソリューションに焦点を当てています。これらのソリューションは、以下の領域に対応します。

競争の激しい市場において、アプリケーション開発にはアジリティと速度が不可欠です。Dynatrace、JFrog、AppDynamics、GitHub、GitLab などの Red Hat ISV パートナーが提供するソリューションは、高品質のクラウドネイティブ・アプリケーションを、優れたアジリティで大規模に、そして信頼性を損なうことなく作成するために必要なプラットフォーム、手法、アプリケーションサービス、およびツールを開発者に提供します。

レガシー・アプリケーションは、異なる環境でモノリスを管理する必要があるため、継続的なアプリケーション開発とメンテナンスにとって課題となる可能性があります。マイクロソフトや Cloud Foundry などのプラットフォーム上で Java.Net のアプリケーションを動かすにはオープン・ハイブリッドクラウドのアプローチが必要です。Red Hat ISV パートナーはこの課題の解決を支援できます。

従来のアプリケーションの多くは、クラウド、ビッグデータ、IoT などのテクノロジーによって生成される大量のデータを効果的に管理、分析、収益化することができません。Couchbase、Cockroach Labs、Starburst、DataStax、Crunchy Data など、データに重点を置いている Red Hat ISV パートナーは、データ集約型のクラウドネイティブなデータベース、データ分析、およびワークロードのデプロイを加速して単純化するソリューションを提供し、より迅速なイノベーションとビジネスの成長を支援します。

セキュリティ脆弱性、セキュリティ侵害、国家および非国家主体によるサイバー攻撃は日々増加しています。組織がハイブリッドクラウドと DevOps 開発に移行すると、保護を必要とする攻撃対象領域の規模とその保護の複雑さが大幅に拡大します。ハイブリッド環境とマルチクラウド環境にわたって、アプリケーションとコンテナのライフサイクル全体を通じたセキュリティを自動化および強化する方法が必要です。Sysdig、Palo Alto Networks、Synopsys、Aqua Security、CyberArk、Tigera など、Red Hat OpenShift での認定を受けた Red Hat ISV パートナーは、一貫性と効率性の高い単一の DevSecOps アプローチを提供します。また、多くの Red Hat セキュリティパートナーは新しい Red Hat Vulnerability Scanner Certification を取得しており、Red Hat が公開したイメージやパッケージについて、より正確で信頼性の高いコンテナ脆弱性のスキャン結果を提供します。さらに、Red Hat は、ハイブリッドクラウド環境をサポートするためのセキュリティの新たな基準を設定するために継続的に進化しています。

人工知能および機械学習 (AI/ML) テクノロジーは、運用分野に急速に浸透しており、多くの組織にとってデジタル・トランスフォーメーションに不可欠なものになっています。NVIDIA、C3.ai、Cloudera、SAS、Anaconda、Plantir などの Red Hat ISV パートナーは、Red Hat を利用したインフラストラクチャで実行され、PoC からプロダクションに至るまで AI/ML ソリューションの開発、テスト、デプロイ、ライフサイクル管理を加速および単純化するために役立つソフトウェアツールとデータサービスを提供します。

組織は、分散型、データ集約型、またはレイテンシーを最小限に抑える必要があり、オンプレミス、クラウド、およびエッジデプロイメントにまたがって接続できるクラウドネイティブ・アプリケーションを開発するようになっています。予測可能なパフォーマンスと一貫したユーザーエクスペリエンスを提供するために、クラウドネイティブ・アプリケーションには、スケーラブルな帯域幅、低レイテンシー、信頼性、およびセキュリティを備えたコスト効率の高いネットワークが必要です。Red Hat は、シスコ、Infoblox、Juniper Networks、F5、NGINX などのネットワーク・インフラストラクチャ・パートナーと緊密に連携して、コスト効率と信頼性が高く、スケーラブルで、より安全なネットワークを構築するために組織が必要とするテクノロジーのテスト、認定、統合、最適化を行います。

組織で複雑なデータ駆動型アプリケーションが利用されることが増えているため、データストレージはパフォーマンスの問題やセキュリティリスクを生じさせることなく多数の異なるワークロードをサポートする必要があります。ソフトウェア・デファインド・ストレージ (SDS) は、ストレージを管理するソフトウェアをハードウェアから分離するので、プロプライエタリーなソフトウェアとハードウェアをバンドルしたストレージアプライアンスへの投資は不要になります。その代り SDS では、ストレージソフトウェアをその他すべての業務に使用しているものと同じ業界標準のサーバーで実行でき、ストレージリソースをベアメタルおよびクラウド環境で拡張できます。

Dell、NetApp、Portworx by Pure Storage、Veritas などの Red Hat ISV パートナーは、相互運用性、アジリティ向上、セキュリティ強化のためのソフトウェア・デファインド・ストレージ・ソリューションに重点を置いています。データベースやデータ分析など、コンテナ化されたワークロードを実行するためのスケーラブルで回復力に優れたソフトウェア・デファインド・ストレージを提供します。

ビジネスを成功させるためには、そのビジネスと業界に関連する分野に特化した、さまざまなベンダーのさまざまなソフトウェア・ソリューションが必要です。 Red Hat は、ISV パートナーが機能とカスタマーエクスペリエンスの開発を単純化および加速するソリューションを作成するためのプラットフォームを提供します。

Red Hat Partner Connect は、パートナーと連携するための Red Hat のプログラムです。Red Hat ISV パートナーは、トレーニングと認定から特典や取り決めに至るまで、コンテンツや独占的な情報を提供するすべてのリソースにアクセスできます。

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