概要
仮想化が IT 戦略の重要な要素なのであれば、複雑さの軽減、コスト管理の改善、あるいは将来に向けたモダナイズの方法を模索していることでしょう。 仮想化を導入する組織が増えるにつれ、リスクをあまり増加させずに 仮想マシン (VM) をすばやく移行するための最適なプラットフォームを見つけることへの関心が高まっています。
Red Hat には、高コスト、イノベーションの障壁、移行の複雑さといった仮想化の課題に対処するための体制が整っています。当社は長きにわたり カーネルベースの仮想マシン (KVM) や Kubevirt などのオープンソース仮想化技術に関わってきました。KVM と Kubevirt に基づいて構築された、 Red Hat OpenShift に付属の機能である Red Hat® OpenShift® Virtualization は、新規および既存の VM ワークロードの移行とデプロイに役立ちます。Red Hat Ansible® Automation Platform は移行を高速化し、運用を容易に自動化します。
VM ワークロードを移行する理由
仮想化により、通常ハードウェアに拘束される VM リソースは、物理マシンの能力をその機能をユーザーや環境に分散させてフル活用できます。これによって、複数のオペレーティングシステムを並行して実行でき、同じ仮想化ハードウェアリソースを共有できます。
Red Hat OpenShift Virtualization で移行するとき、ワークロードを VM、コンテナ、サーバーレスワークロードを効率的に管理できるツールと統合できます。OpenShift Virtualization は次のことに役立ちます。
コストの削減
VM を移行することでインフラストラクチャのコストを節約できます。それにより、組織は資金を他の優先項目に充てられます。さらに、 Red Hat Enterprise Linux® ライセンスサブスクリプションをすでに購入している場合は、OpenShift Virtualization に含まれるゲスト資格を利用できます。
オープンソース・コミュニティとのイノベーション
オープンソース開発とコントリビューターの大規模なコミュニティがイノベーションを促進します。Red Hat の仮想化開発のサポートは、オープンソース KVM ハイパーバイザーが Linux カーネルに組み込まれた 2007 年に開始されました。Red Hat のエンジニアは、VM 管理 Kubevirt プロジェクトにも発足時から参加しています。KVM と KubeVirt の両方とも OpenShift Virtualization の中心的な要素です。
移行と管理の単純化
OpenShift Virtualization に付属の 仮想化移行ツールキットを使用して、他のハイパーバイザーから VM を簡単に移行することができます。また、OpenShift Virtualization により VM 管理者とチームは単一のプラットフォームからワークロードを管理することができます。そしてより大規模の移行においては、Ansible Automation Platform がよりスムーズな自動化された移行に役立ちます。
VM ワークロードをモダナイズする理由
モダナイゼーションはアプリケーション開発の単純化、効率的なインフラストラクチャ管理、VM ワークロードのさらなるイノベーションを促進します。OpenShift Virtualization は人工知能 (AI) を含むインフラストラクチャとアプリケーションのモダナイゼーションをサポートし、組織が新製品を迅速に市場投入できるよう支援します。
OpenShift Virtualization でモダナイズすると、次のことが可能になります。
コンテナとクラウドネイティブ・アプリケーション開発を導入する
VM を移行した後、VM、コンテナ、サーバーレスワークロードをサポートする単一のクラウドネイティブな仮想化プラットフォームで、自分のペースでワークロードをモダナイズすることができます。コンテナはクラウドネイティブなアプリケーションをデプロイする理想的な環境であるため、モダナイゼーションにより、Amazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure、IBM Cloud などの人気のあるプラットフォームへのクラウドサービスのデプロイが可能になります。またコンテナとクラウドネイティブなアプリケーションは、 DevOps や 継続的インテグレーション/継続的デリバリー/デプロイメント (CI/CD) の実践、よりスケーラブルなワークフローの使用を促進します。
AI 機能を統合する
VM ベースのアプリケーションをモダナイズすると、AI 機能を採り入れて AI モデルをトレーニングするためのさらなる柔軟性が得られます。Red Hat OpenShift に統合された先進的なツールと管理原則を使用すれば、AI 技術を用いて未来のためにイノベーションを起こすことができます。
コストの削減額を増やす
VM の移行と同様に、モダナイゼーションは効率を促進し、リソース使用の改善をサポートします。VM をモダナイズすると、開発、運用、メンテナンスのコストを削減でき、チームは新しいツールやテクノロジーを活用してより効果的に作業できます。
Red Hat でできること
Red Hat の製品ポートフォリオは、VM ワークロードを移行してモダナイズするための効果的な方法を提供します。 Red Hat OpenShift の先進的なインフラストラクチャは、VM 管理に KVM ハイパーバイザーと KubeVirt を活用することで仮想化をサポートします。Red Hat OpenShift はクラウドネイティブなハイブリッドクラウド・アプリケーション開発とデリバリー機能を提供し、AI モデルのトレーニングや AI 機能の統合を可能にしています。
Red Hat Ansible Automation Platform は VM の移行を高速化し、仮想化環境の管理、運用、モダナイゼーションを支援します。Ansible Automation Platform は従来の既存インフラストラクチャ、クラウドネイティブ・アプリケーション、仮想インフラストラクチャをまとめ、クラウドネイティブで仮想化されたアプリケーションについての Day 2 オペレーションを自動化します。
Red Hat OpenShift Virtualization は従来の仮想マシンを移行するための統一されたスケーラブルなプラットフォームを提供します。ハイブリッドクラウド環境において一貫した管理を維持し、モダナイゼーションの取り組みをサポートします。そのため組織は、開発および運用ツールの包括的なセットを用いて VM、コンテナ、サーバーレスワークロードを効率的に管理およびデプロイできます。OpenShift Virtualization により、投資している仮想化技術の使用を継続することができます。また、Red Hat OpenShift のクラウドネイティブ・アプリケーション・プラットフォームのメリットを活用して、VM ベースのワークロードをモダナイズできます。VM をコンテナ内で実行すると、チームは VM をコンテナとともに単一のプラットフォーム上にデプロイして管理できます。
