Red HatとQualcomm、ソフトウェア・デファインド・ビークルのイノベーションに向けた方向性を確立

［コロラド州デンバー　-RED HAT SUMMIT- 2024年5月7日（現地時間）発表]　アメリカ報道発表資料抄訳

オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.（以下、Red Hat）は本日、Qualcomm Technologies, Inc.との技術協業により、ソフトウェア・デファインド・ビークル（SDV）での仮想テストおよびデプロイ向けに、Red Hat In-Vehicle Operating System上で動作する事前統合プラットフォームの実証および提供を行うと発表しました。この取り組みにより、両社は、マイクロサービスベースの先進運転支援システム（ADAS）アプリケーションの完全なエンドツーエンドの開発とデプロイにより、自動車業界がSDVをいかに加速できるかを実証します。Qualcomm TechnologiesのSnapdragon Ride Flex SoCとRed Hat In-Vehicle Operating Systemを搭載したこのプラットフォームは、自動車メーカーがクラウドで機能を開発し、コンテナネイティブのワークロードやアプリケーションをテスト施設や車両にプッシュする機能を提供することを目的としています。

オープンソースは自動車業界を変革する強力な触媒であり、自動車メーカーはテストとイノベーションに対するアプローチを刷新すべく、SDVとクラウドテクノロジーにますます注目しています。クラウドネイティブなワークロードにより、自動車メーカーはスケーラブルかつオンデマンドのコンピューティングリソースの力を活用し、人工知能（AI）モデルやソフトウェアアップデートの包括的なテストを実施することができます。車両のアップデートをOTA（Over-the-Air）でプッシュすることで、自動車メーカーは車両をテクノロジーイノベーションに対応させ、新機能の提供、機能性の向上、安全性の強化をよりシームレスな 形でお客様に提供できるようになります。このアプローチは、開発プロセスを合理化するだけでなく、自動車メーカーが消費者のニーズの変化に迅速に対応することを可能にし、自動車業界の継続的な改善とイノベーションを促進します。

このRed HatとQualcomm Technologiesの取り組みは、SDVの実現に向けて前進するための重要な一歩です。この取り組みにより、自動車メーカーは自動車にデプロイする前に、クラウド上でソフトウェアの修正や新機能、収益を生み出すサービスのプロトタイプをより適切な形で作れるようになります。これによって、ソフトウェアアップデートを工場内のテストラボにデプロイしたり、稼働中の車両に直接デプロイしたりできるようになり、システムテストの大幅な改善、コストの改善、市場投入までの時間の短縮といったメリットが得られます。

例えば、自動車メーカーは、Qualcomm TechnologiesのAIテクノロジーとSnapdragon Ride Flex SoCを使用し、ソフトウェアの修正、新機能、収益を生み出すSDV向けサービスの開発とデプロイを加速させることができます。クラウド内エミュレーション構成により、自動車メーカーはAIの物体検出モデルのプロトタイプを作成し、検証することができます。そして、これらのモデルをクラウド環境でテストして改良し、車両に導入する前にその精度と有効性を確認することができます。これらはすべて、Red Hat In-Vehicle Operating Systemのオープンスタンダードベースのプラットフォームを通じて実現可能であり、お客様はモバイル端末のアプリケーションやソフトウェアをアップグレードするのと同じ方法で、自動車のアップデートを受け取ることができるようになります。

Red Hat は、デロイトトーマツグループ、ETAS、ゼネラルモーターズ などの企業とともに、自動車業界全体でSDV向けのオープンソース・ソリューションの提供を支援してきました。Qualcomm Technologiesとの最新の取り組みについては、Red Hat SummitのRed Hat Centralにあるエッジブースにて、是非デモをご覧ください。

Red Hat Summit

Red Hat Summit の基調講演に参加して、Red Hat のエグゼクティブ、お客様、パートナーからの最新情報をお聞きください。

• クラウドとともにAIもハイブリッドに。— 5月7日（火）、山岳部夏時間午前8時～10時（YouTube、LinkedIn ）
• ITを最適化してAIの時代に備える。— 5月8日（水）、山岳部夏時間午前8時30分～9時30分（YouTube、LinkedIn ）

サポートコメント

Red Hat In-Vehicle Operating System and Edgeバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー Francis Chow（フランシス・チョウ）
「 私たちは、Qualcomm Technologiesと協力することで、オープンソースとソフトウェア定義のソリューションを通じて、自動車メーカーが車両の機能を再定義できるようにします。この新しいアプローチにより、私たちは共に、よりインテリジェントなコネクテッドカーに向けた業界の歩みを加速させ、世界中のドライバーに比類ない体験を提供しながら、イノベーションと俊敏性を促進することができます」

Qualcomm Technologies, Inc.製品管理担当バイスプレジデント Bill Pinnell（ビル・ピネル）氏
「オープンソース、SDV、クラウド テクノロジーの採用により、自動車業界は継続的な改善を推進し、変化する顧客の需要に適応し、運転体験を向上させる革新的なソリューションを提供することができるようになります。私たちは、この変革の道のりにおいて自動車メーカーをサポートすることに引き続き注力していきます。Red Hat との協力は、SDV がモビリティを再定義する未来という共通のビジョンを示すものです」

その他のリソース

• Qualcomm Technologiesとの協業について
• Red Hatが自動車業界において取り組んできたSDV 向けオープンソース・ソリューションの提供支援     について
• 発表関連の追加リソース（ランディングページ、カスタマーサクセスストーリーなど）の詳細
• Red Hat Summit newsroomで今週のRed Hat ニュースを読む
• Twitter/Xの@RedHatSummitまたは#RHSummitでイベントごとの最新情報をフォローする