Red Hat Device Edgeの一般提供を開始

Red Hat Device Edgeがハイブリッドクラウド対応Linux、軽量Kubernetes、エンタープライズ向け自動化を遠方のエッジサイトに提供

 

東京 -

[イリノイ州シカゴ KubeCon + CloudNativeCon North America - 2023年11月6日(現地時間)発表] アメリカ報道発表資料抄訳

オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.(以下 Red Hat)は本日、Red Hat Device Edgeの一般提供を発表しました。Red Hat Device Edgeは、IoT(モノのインターネット)ゲートウェイ、産業用制御装置、スマートディスプレイ、POS端末、自動販売機、ロボットといった、遠方のエッジに置かれ、リソースに制約のあるデバイスに、一貫性のあるプラットフォームを提供することを目的に作られています。

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デバイスの急速な増加に伴い、エッジのデータはますます脆弱になっています。Red Hat Device Edge は、重要なデータを保護するための強固で信頼性の高い基盤を提供すると同時に、最も遠いデバイスエッジでのワークロードの高速化を支援します。

Naga Rayapati氏

Guise AI founder & CEO

Red Hat Device Edgeは、Red Hatが推進するオープンソース・コミュニティ・プロジェクトMicroShiftRed Hat OpenShiftのエッジ機能を基にした軽量Kubernetesプロジェクト)のエンタープライズ対応/サポート付きディストリビューションと、Red Hat Enterprise Linuxを基にエッジへの最適化を施して構築したオペレーティング・システムを統合しています。今回の一般提供から、Red Hat Device Edgeには、Red Hat Ansible Automation Platformも含まれるようになりました。これにより、数百から数千に及ぶサイトやデバイスに対し一貫したDay 1およびDay 2の管理を行えるようになります。エッジコンピューティングの導入がほぼどの産業でも拡大していることから、Red Hat Device Edgeでは以下のような機能をお客様およびパートナー企業に提供します。

  • 最小限のフットプリント:過酷な環境に置かれ、リソース制約の厳しい小型デバイスにも、ワークロードの展開を可能にします。できるだけ多くのシステムリソースを、デバイス自体の動作のためではなく、ワークロードのために使えるようにします。
  • ひとつのエッジ・プラットフォームで、ニーズに合わせた2種類のデプロイメント・オプションを提供:個々のエッジのニーズに対応できます。Red Hat Enterprise LinuxとPodmanを含むRed Hat Device Edgeは、静的アプリケーションで構成されるごく小規模なデプロイメントに最適です。一方、高度なコンテナ・オーケストレーションやKubernetes統合を必要とする動的な環境の場合は、導入時または導入後のオプションとしてMicroShiftを追加してKubernetesを組み込むこともできます。
  • 運用エクスペリエンスの一貫性を高める:エッジに対しても、一元化された環境内で同じツールとプロセスを使用できます。アプリケーションのデプロイ先が、極小エッジデバイス向けのRed Hat Device Edgeでも、データセンターやクラウドの大規模システム向けのRed Hat OpenShiftでも、すべて単一の環境から対応できます。
  • ワークロードへの柔軟な対応を強化:ベアメタルから、仮想化、コンテナ化、Kubernetesベースまで、いずれのアプリケーションでもそのデプロイと管理をサポートします。
  • 自動化により大規模なデプロイを簡素化:ハードウェアやソフトウェアがさまざまに異なる環境に、数百台から数千台に及ぶデバイスが配置される場合でも、それらをより簡単に監視できるようにします。

Red Hatは、ABBDSO National LaboratoriesDynatrace、Guise AIIntelLockheed Martinなど、多くのパートナー企業やお客様と協力してRed Hat Device Edgeの導入と検証を進め、Red Hat Device Edgeが運用の一貫性をエッジからハイブリッドクラウド環境まで拡大できることを確認してきました。デバイスは、遠方の砂漠、海中、さらには宇宙空間に配置されることもあり得ます。それらすべてに対し、一貫性のあるデプロイと管理のエクスペリエンスを維持し、既に慣れているプロセスとツールを使用できます。

Red Hat Device Edgeが遠隔地のエッジに自動化をもたらす

エッジのワークロードを効果的に管理しようとするときに重要性が増してくるのが、一貫性があり信頼性の高い自動化です。今回一般提供となったRed Hat Device Edgeでは、Ansible Automation Platformの機能が加わり、業界をリードするIT自動化の能力も併せて提供されるようになっています。Red Hat Device Edgeは以下を実現します。

  • エッジ・ワークロードの自動化における予測可能性、反復可能性を向上。
  • 接続設定、ポリシー、デプロイメントを標準化し、その運用を反復可能にすることにより、システムの正常性および整合性の維持をサポート。
  • パッチおよび更新の適用やバージョンアップなども含めて管理と保守を自動化し、それによってエッジでのセキュリティとコンプライアンスの態勢を強化。
  • 自動化ツールによって、新しい人員がITやOT(運用技術)チームに加わる際のハードルを下げ、ITの専門的スキルをほとんど、あるいはまったく有しなくても、エッジのワークロードやデバイスを管理可能に。
  • デバイスとそれに必要なサービス(ネットワーキング、Wi-Fi、DNS、SSL証明書など)、およびそのデバイス上で実行されるアプリケーションに対し、構成と監査を実施可能。

ご利用について

今回、Red Hat Device Edgeは完全なサポート付きで一般提供されるようになりました。詳細については、Red Hatの営業担当者までお問い合わせいただくか、Red Hat Device EdgeのWebページをご覧ください。また、Red Hat Customer Portalもご活用ください。

サポートコメント

Red Hat In-Vehicle Operating Systemおよびエッジ担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー フランシス・チョウ
「Red Hat Device Edgeはコミュニティでの検証を経て、エコシステム内でその能力が確認されています。Red Hat Device Edgeは、お客様やパートナー企業のユースケースの中で最も遠方にあり、人の手が届きづらいエッジまで、Red Hatのハイブリッドクラウド・ソリューションを完全に行き渡らせることを目的に構築されました。Ansible Automation Platformの追加により、Red Hat Device Edgeは、海中でも宇宙でも、その他どのような場所でも、一貫性があり信頼性の高い自動化を実現するツールとなります。」

Dynatraceプロダクトマネージメント担当シニアバイスプレジデント Steve Tack氏
「ワークロードがエッジにあるサービスやデバイスに広がるようになっていることから、可観測性や安全性に対して統一されたアプローチを確立して複雑なハイブリッドクラウド環境を管理することが欠かせなくなってきています。私たちは、Red Hatとの協力を拡大できたことを嬉しく思っています。Red Hat Device Edgeを使用するお客様が、DynatraceプラットフォームのAIによる分析や自動化の機能からもメリットを得られるようになります。結果としてお客様は、エッジの軽量Kubernetes環境まで含めて、応答性を高め、よりシームレスなユーザーエクスペリエンスを提供し、クラウドサービスの生産性向上を実現できるようになります。」

Guise AI founder & CEO, Naga Rayapati氏
「Red Hat Device Edge上に構築されたGuise EdgeOpsは、リモートエッジデバイスを管理し、セキュリティに最適化された環境でAIエッジワークロードを展開するように設計されています。デバイスの急速な増加に伴い、エッジのデータはますます脆弱になっています。Red Hat Device Edge は、重要なデータを保護するための強固で信頼性の高い基盤を提供すると同時に、最も遠いデバイスエッジでのワークロードの高速化を支援します。」

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本件に関するお問い合わせ

  • レッドハット株式会社 広報担当 pr-jp@redhat.com TEL:03-4590-7472
  • Red Hatについて
  • エンタープライズ向けオープンソースソフトウェア・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hatは、コミュニティとの協業により高い信頼性と性能を備えるLinux、ハイブリッドクラウド、コンテナ、Kubernetesなどのテクノロジーを提供しています。お客様の新規および既存のITアプリケーションの統合、クラウドネイティブ・アプリケーションの開発、業界をリードする当社のオペレーティング・システムによる標準化、および複雑な環境の自動化/セキュリティ確保/管理をお手伝いします。受賞歴を誇るサポート、トレーニング、およびコンサルティング・サービスにより、Red Hatはフォーチュン500企業に対する信頼すべきアドバイザリーとなっています。クラウドプロバイダー、システムインテグレーター、アプリケーションベンダー、お客様、およびオープンソース・コミュニティの戦略的パートナーとして、デジタルの未来に備えるための準備を支援します。



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