Red Hat、NVIDIAとの提携を拡充しハイブリッド・マルチクラウドのAIおよび5Gソリューションを推進

［MWCバルセロナ 2023年2月27 日（現地時間）発表］アメリカ報道発表資料抄訳

オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.は本日、NVIDIAとの提携を発表しました。この提携は、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドの業界標準サーバー上で無線アクセスネットワーク（RAN）のデプロイメントの提供を目的とするものです。プライベート・データセンターから複数のパブリッククラウド、ネットワークエッジまで、業界をリードするエンタープライズKubernetesプラットフォームであるRed Hat OpenShiftが、ソフトウェア定義の5G仮想無線アクセスネットワーク（vRAN）やエンタープライズAIアプリケーション向けにNVIDIAコンバードアクセラレータとNVIDIA Aerial™ SDKをサポートしました。これにより、コンポーザブル・インフラストラクチャーをお客様に提供し、エッジコンピューティング、プライベート5G、人工知能（AI）など、多くの計算量を必要とするアプリケーションのデータ需要に対して、より適切な対応が可能になることで柔軟性や相互運用性が向上し、リスク低減や迅速な投資回収が可能になります。

コンポーザブル・インフラストラクチャは、場所を取る専用ハードウェアと専用ソフトウェアが不要になり、リソースの合理化と既存IT環境の最適化に役立ちます。NVIDIAのGPU、DPU、およびNVIDIA Ampere GPUとNVIDIA BlueField-2を組み合わせて単一の高性能パッケージにしたコンバージド・アクセラレータは、コンピュート、ストレージ、およびネットワークリソースを分離することにより従来型CPUの負荷を軽減し、インフラストラクチャを酷使するタスクを隔離することでパケット処理の高速化とセキュリティ対策の強化を実現します。

Red HatがNVIDIAコンバージド・アクセラレータとNVIDIA Aerial™ SDKをサポートすることで、お客様には以下のベネフィットがあります。

• 総所有コスト（TCO）の低減：大規模なRANおよびAIのデプロイと保守に伴う全体的システムコストが低減します。

• ハイブリッドクラウドおよびマルチクラウド全体にわたるネットワーク・デプロイメントの大幅な迅速化：マルチテナンシーとRAN-as-a-serviceの準備が整います。

• コンポーザブル・インフラストラクチャ：専用ハードウェアの必要性が低減し、Red Hat Enterprise Linuxとの組み合わせで低遅延と一貫性の強化を提供します。

• 数十億のデバイスの接続性：AI機能およびアプリケーションの対象範囲がエッジの全デバイスに拡張されます。

• 追加ユースケースの促進：エッジでのAIと機械学習（ML）の実現によって、マルチアクセス・エッジ・コンピューティング（MEC）、自動運転車、産業、農業などへ用途が拡大します。

NVIDIA Aerialは、消費者の需要増大に対応する高性能、ソフトウェ・デファインドでクラウドネイティブな大規模5G RANアプリケーションを構築するためのアプリケーション・フレームワークです。Red Hat OpenShiftとRed Hat Enterprise Linuxに加えて、Red Hat Advanced Cluster Management for KubernetesとRed Hat Advanced Cluster Securityが、性能を損なうことなくマルチクラスタ・アプリケーションの管理とセキュリティ確保を向上させるために役立ちます。これによりサービス・プロバイダーの立場が強化され、セキュリティ機能と管理を犠牲にすることなく計算量の多いアプリケーションのデータ需要を満たすことができます。

来年には、エンドツーエンド・ネットワーク・ソフトウェア・プロバイダーのMavenirが、独自のAI-on-5GソリューションにRed HatとNVIDIAのテクノロジーを実装する予定です。あらかじめパッケージされたこのネットワーク・ソリューションは、分析機能を備えた統合的な単一画面を提供し、プライベート5Gネットワークに対するシームレスでコスト効率に優れた管理と運用を可能にするものです。

Red HatとNVIDIAの最新の作業の詳細については、このソリューションの技術解説ブログをご覧ください。

サポートコメント

Red Hat　テレコミュニケーションズ、メディア、エンターテイメント&エッジエコシステム担当バイスプレジデント　オノレ・ラブルデット
「AI/MLからエッジ・コンピューティングや先進的なソフトウェアデファインド・アーキテクチャまで、新しいテクノロジーが5Gの継続的な進化を促進しています。その結果、最新のネットワークは、現在の主要機能を提供するとともに将来の成功に向けてビジネス変革を促進する、強固で協調的なエコシステムを必要としています。NVIDIAのGPUとNVIDIA Aerial™ SDKがRed Hat OpenShiftでサポートされることで、組織はハイブリッドクラウドおよびマルチクラウド環境の5G主導のユースケースの可能性を完全に解き放ち、すべてがオープンソース・イノベーションに支えられた新しいサービスとアプリケーションをエッジで実現し、変革を迅速に進めることができます。」

NVIDIA　通信事業担当シニアバイスプレジデント　Ronnie Vasishta氏
「5Gおよびエッジ・コンピューティングによる計算需要の増大に対応するために、サービス・プロバイダーにとってクラウドネイティブなインフラストラクチャの採用が必須となっています。NVIDIAコンバージド・アクセラレータの計算性能とRed Hat OpenShiftの組み合わせによって、企業は、現在や将来の使用に対応するよう設計された最適なソリューションで5G RANおよびAIアプリケーションを実現できます。」

Mavenir　エグゼクティブバイスプレジデント兼最高技術・戦略責任者　Bejoy Pankajakshan氏
「Mavenirはネットワークの未来を構築し、先進的テクノロジーを開拓しています。NVIDIAのGPUとRed HatのKubernetes主体のオープンソース・テクノロジーを採用してAI-on-5Gソリューションを構築することにより、Mavenirの統合クラウドネイティブOpen vRANソリューションは、次世代のセキュアなプライベート5Gネットワークに対する統合化された表示を備え、明確なデータ処理、分析、およびシームレスでコスト効率に優れた管理と簡素化された運用を様々な業界の組織に提供します。」

その他のリソース

• NVIDIAとの提携の詳細

• 技術解説ブログを参照

• 5G変革の道筋：パートナーエコシステムから学んだ主な教訓

• MWCバルセロナのRed Hatを訪問