Red Hat、ハイブリッドクラウド管理のコストと複雑性を低減する拡張されたRed Hat Insightsを発表

Red Hat InsightsにRed Hat OpenShift,、Red Hat Ansible Automation Platformのサポートが追加従来のサーバーからパブリッククラウド上で動作するクラウドネイティブなスタックまで、ITのフットプリントの可視性を拡張

東京 -

[ノースカロライナ州ローリー–RED HAT SUMMIT 2021年4月27日(現地時間)発表] アメリカ報道発表資料抄訳

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Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linuxを使用するということは、構成の検証、すべてが業界のベストプラクティスに沿っていることの確認、あるいはすべてのパッチがインストールされていることの保証など、何をする場合でもチームにもうひとり完全に専任の担当者がいるようなものです。

Greenway Health システムエンジニア John Lemay氏

オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.(以下Red Hat)は本日、オープンハイブリッドクラウド全体にわたる予測分析製品のRed Hat Insightsを拡張し、Red Hat Insights for Red Hat OpenShift and Red Hat Ansible Automation PlatformおよびRed Hat Enterprise Linux(RHEL)用の拡張機能を追加したと発表しました。オンプレミス環境からサブスクリプションに含まれる複数のパブリッククラウドまで可視性が強化されることで、Red Hat OpenShift、Ansible Automation Platform、およびRHELのユーザーにとってハイブリッドクラウドオペレーティング環境に対する可視性と分析が向上します。

Insightsは、全世界のRed Hatのお客様から長年にわたって収集されたデータを基盤に構築されたエキスパートシステムを使用するクラウドサービススイートです。Insightsは、インフラストラクチャの保守、最適化、および拡大縮小を行う際にITチームが直面する作業の多くを簡易化し、事前予防的な対応によるセキュリティと運用効率の向上、およびコストの管理を可能にします。Red Hatの世界トップクラスの専門知識をサービスとして提供することによって、Red Hatは自動的なアラートおよび実装すべき推奨事項を通して、各種の潜在的なソフトウェアセキュリティおよび構成の問題がダウンタイム、クラスタ障害、またはアップグレードの失敗を引き起こす前に、ユーザーがそれらを事前予防的に検出、分析、および修正する手助けをします。

多くのITチームは、断片化され、サイロ化されたツールを使ってハイブリッドクラウド全体を管理する複雑性と苦闘しています。Insightsは、複数のプラットフォームにわたって統一された可視性を提供し、共通性のない、クラウド別のツールを使うのではなく、包括的に管理を行うことを可能にします。「たとえ最も顧客重視の企業でも、製品の設計、内部業務の最適化、およびリソースと資産の整合に関するプラクティスがサイロ化されていては成功できません。ソフトウェアのリーダーは、統合化された計画と実施に協業を組み込む必要があります。分断されたプロジェクトではなく製品とバリュー・ストリームを反映した戦略的ポートフォリオは、サイクルタイムの短縮に役立ちます」と、Forresterは2021年1月のレポート1で述べています。続けてForresterは、「広範な協業により、各チームはより積極的に実験および必要な場合の軌道修正を行うようになり、変化がさらに加速されます」と述べています。

ハイブリッドクラウド運用に一貫性のある視野が必要なことは明白であるにも関わらず、多くの組織はチームと予算をサイロ化し、従来のシステム上で動作する業務上重要なアプリケーションの保守と拡大を専門とする部分と、クラウドネイティブなスタックと運用に専念する部分を分けています。Insightsを拡張し、Red Hat OpenShiftとAnsible Automation Platformを対象に含めることによって、Red Hatは現在の業務の遂行に必要なシステムのサポートとともに、将来の成長を促進するサービスやアプリケーションの構築も担当するITおよび業務組織間の摩擦低減を目指します。

クラウドネイティブの氾濫に対応しつつリスクを軽減

業界トップクラスのエンタープライズKubernetesプラットフォームであるRed Hat OpenShift は、ハイブリッドクラウド環境の基盤として登場し、従来のアプリケーションをサポートしつつ、クラウドネイティブなサービスの採用を可能にしました。Insights for Red Hat OpenShiftによって、企業は潜在的な問題の特定、優先順位付け、および解決をより事前予防的に行い、マルチクラスタ環境全体のコストを管理できます。

具体的なコスト要因やサブスクリプションの利用状況に対する可視性なしでハイブリッドクラウド環境全体のコストのバランスを取るのは大変です。Insightsのコスト管理およびサブスクリプション機能は、パブリッククラウドからベアメタルサーバーまでのRed Hat OpenShiftマルチクラスタデプロイメントのコストに対する、簡易化された、直観的な視野(マクロから微細なレベルまで)を提供し、プロジェクト単位やチーム単位のドリルダウン機能を備えた、OpenShift環境の運用に伴う現実のコストに対する全体論的な視点を提供します。

オートメーションの接続によってITチーム間の協業と革新を強化

Ansible Automation Platformは、業務要件の変化に対するより迅速な反応と将来の計画の推進に役立つオートメーション機能によって、自力作業まかせの、サイロ化されたアプローチからの脱却を可能にします。

Insights for Ansible Automation Platformは、以前はAutomation Analyticsと呼ばれていたもので、組織内のすべてのチームが業務全体でのオートメーションの使用状況に対する理解を深め、オートメーション・ワークフローに対する共通のアプローチとプラクティスを確立するために役立つように設計されています。

Red Hat Enterprise Linuxの脆弱性、コンプライアンス、サブスクリプションの可視性を向上

2019年にInsightsをすべての有効なRed Hat Enterprise Linuxサブスクリプションに導入して以来、Insightsを使用して運用効率とセキュリティ修正を管理しているRHELインスタンスの数は1日当り60万以上のRHELホストが分析されるまでに増加しています。セキュリティ、運用、および業務の各チームのためのInsights for Red Hat Enterprise Linuxの機能が拡張されたことで、オープンハイブリッドクラウド全体にわたるワークロードのためのインテリジェントな基盤としてのRed Hat Enterprise Linuxの立場がさらに強固なものとなりました。

Insights for Red Hat Enterprise Linuxの新しい拡張機能には、以下が含まれます。

  • 脅威インテリジェンス機能の増強:どのセキュリティアドバイザリーや共通脆弱性識別子(CVE)がRed Hat環境に該当するかの特定およびOpenSCAPによるコンプライアンスのスキャンなどを含みます。
  • 通知の向上: セキュリティ、運用、コストに関する知見、および他の運用およびIT管理ツールに統合すべき推奨事項を提供します。
  • サブスクリプション管理のシンプル化:以前はSubscription Watchと呼ばれていたもので、Red Hatサブスクリプションの利用状況の統一されたレポート、および(Red Hat Cloud Accessを通して)サブスクリプションのオンボーディングの容易化とパブリッククラウド環境全体にわたる管理を提供します。

提供開始時期

Insights for Red Hat OpenShiftとInsights for Ansible Automation Platformは、Insights for Red Hat Enterprise Linuxとともに、cloud.redhat.comで現在提供中です。

サポートコメント

Red Hat 運用管理製品 バイスプレジデント ジョー・フィッツジェラルド
「Red Hatは、オープンソース・ソフトウェアとサービスの設計、構築、サポートを数十年にわたって行ってきました。その結果得られた専門知識と、現実のシナリオからの広範なデータおよび分析の組み合わせによって、私たちはそれらのシステムに関する深い洞察をお客様に提供できます。さらにこれらの洞察は、お客様がより高い一貫性でシステムのセキュリティ確保、最適化、および管理を行うための意思決定を形成します。ビジネスのスピードが加速するとともに、これらのハイブリッドクラウド実装の規模と複雑性が増大する中で、このレベルの洞察力が必須になっていくでしょう。」

IDC 管理ソフトウェアおよびDevOps担当プログラムバイスプレジデント Stephen Elliot氏
「チームは、複数環境にわたって表示と操作に一貫性があり、たとえば、インフラストラクチャ、アプリケーション、ログなどの監視ソリューションが同じように見えることを望みます。この一貫性は、ユーザーが、オンプレミスでのアプリケーション性能とクラウドでの性能など、環境間で意味のある比較をするために役立ちます。多くのITエグゼクティブは、これらのデータソースを単一のプラットフォームに包含し、そのデータセットに分析を適用したいと切望しています。」

ブリティッシュコロンビア州政府 BCDevExchange DevOpsプラットフォームサービス担当 シニアディレクター Justin Hewitt氏
「内部パートナーが消費しているリソースに対する洞察を得ることは、使用状況に対する説明能力を高めるために役立ちます。Red Hat OpenShift [Red Hat Insights] のコスト管理によって、OpenShift内で動作しているクラスタやプロジェクトの真のコストを知ることが可能になりました。それを元に、潜在的なコスト節約の可能性がどこにあるかを判断し、固有のビジネスニーズに応じて、エビデンスに基づく容量計画を立案できます。」

Greenway Health システムエンジニア John Lemay氏
「Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linuxを使用するということは、構成の検証、すべてが業界のベストプラクティスに沿っていることの確認、あるいはすべてのパッチがインストールされていることの保証など、何をする場合でもチームにもうひとり完全に専任の担当者がいるようなものです。すべての背景情報を知っているこの専任のリソースが、セキュリティ問題を監視し、日常的に変化が発生したことを通知する上で役立ってくれるので、Insightsのコンソールをチェックして何が必要になっているかを調べるだけで十分です。」

1 「Agile Software Leadership Drives Customer-Obsessed Company Success」、2021年1月

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  • レッドハット株式会社 広報担当 pr-jp@redhat.com TEL:03-4590-7472
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