スイス連邦鉄道がITモダナイゼーションを促進するため Red Hat OpenShift Container Platformを選択

新しいアプリケーションの市場投入までの時間を短縮し、鉄道ユーザーの体験向上とコスト削減を実現

東京 -

[ノースカロライナ州ラーレー – 2017年1月24日(現地時間)発表]米国報道発表資料抄訳

オープンソースソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.(NYSE:RHT、以下Red Hat)は本日、スイスの国有鉄道会社であるスイス連邦鉄道が、同社のITモダナイゼーションプログラムの基盤としてRed Hat OpenShift Container Platformを採用したことを発表しました。同社は、Red Hat OpenShift Container Platformによって、アプリケーション開発のための、拡張性の高いアジャイルなプラットフォームを構築し、毎年同社を利用する数百万の乗客に対するサービスを向上させるため、アップデートされたモバイルアプリケーションを含む新しいサービスを提供します。

1902年に設立された同社は、スイス最大の交通・運輸企業であるだけでなく、同国最大の雇用主のひとつでもあります。同社の業務は、旅客輸送、貨物輸送、インフラストラクチャ、および不動産の4部門に渡っています。2015年、1万500近い列車を有する鉄道網は、5000万トン以上の貨物と4億4000万人以上の乗客を794駅間で輸送しました。

同社は、現代的な列車やアメニティだけでなく、進化する顧客の期待に応えるその他のサービスやITシステムの提供も行っています。しかし、従来のITシステムでは各分野で生じている革新スピードへの対応に苦労しており、顧客のニーズに基づいた新しい提供物や迅速な変更を可能にしたいと考える同社の課題となっていました。同社は、デジタルサービスとモビリティの可能性、および自社の乗客のアプリケーションサービスに対する期待に応えるため、システムの安定性、速度、柔軟性、性能、コスト効率、および革新性に優れた、現代的でアジャイルなプラットフォームを使って、アプリケーション開発を向上させるためのプロジェクトに着手しました。

同社は、ITモダナイゼーションプログラムの実施に当たって、デジタル化によるチャンスを活かせる立場となることで、これらの分野で拡大している顧客の期待により良く応えるために役立つ、現代的で柔軟なITプラットフォームを展開したいと考えました。同社は、以前にエンタープライズグレードのオープンソースソリューションを使用した経験があり、オープンソースのコンテナベースのアーキテクチャで同社の要件を満たすことが可能だと判断しました。コンテナベースのアーキテクチャでは、アプリケーションが必要なOSコンポーネントとの組み合わせがコンテナ内にパッケージ化されるため、従来のモノリシックなインフラストラクチャより、高い柔軟性を提供します。これによって、アーキテクチャ間での柔軟性と可搬性が増大するとともに、ビジネスの需要拡大に応じた拡張性の向上が可能になります。提供される利点を理解した上で、同社は現代的なITプラットフォームの基盤として、Red Hat OpenShift Container Platformを選択しました。

Red Hat OpenShift Container Platformは、DockerやKubernetes、コンテナOSのアップストリームプロジェクトである Project Atomicから構成され、ハイブリッドクラウドに対応したプラットフォームソリューションを提供します。このプラットフォームは、信頼性の高い世界有数のエンタープライズLinuxプラットフォームであるRed Hat Enterprise Linux を含んでいます。現行のIT投資を犠牲にすることなく、より安全で安定したプラットフォームを提供し、ミッションクリティカルな従来のアプリケーションと新たなクラウドネイティブおよびコンテナベースのアプリケーションとの共存を可能とします。

2015年の秋にRed Hat OpenShift Container Platformを選択した後、同社は2016年1月に15のプロジェクトを含むパイロットシステムをスタートさせました。パイロットシステムの運用が始まると、Red Hat OpenShift Container Platformは開発者やプロジェクトマネージャーの間で好評を呼び、短期間のうちにパイロットシステムの対象範囲が3倍以上に拡大しました。現在同社では300人のユーザーがRed Hat OpenShift Container Platformを使用しており、900以上のコンテナが稼働し、毎日約400のデプロイメントが行われています。同社のモバイルアプリケーションは2008年の提供開始以来750万回以上ダウンロードされ、2016年に提供開始された最新バージョンは300万人以上のユーザーに常用されています。このアプリケーションはRed Hat OpenShift Container Platform上に構築されており、乗車券の購入と時刻表へのアクセス、発着時刻に関するリアルタイム情報の受信、および同社のトラベルコンパニオンからのプッシュ通知とリマインダーの受信が可能です。

同社にとって、この新しいソリューションの主な利点は、安定性と耐障害性です。新しいコンテナベースのプラットフォームは、新たなデジタルサービスを構築するために必要としていた現代的な開発環境を実現させただけでなく、開発者の作業方法にも明確な利益をもたらしました。開発者や運用チームは、それぞれ個別に作業を行うことが可能になり、アプリケーション開発においてより高い俊敏性とスピードを実現するために役立っています。Red Hat OpenShift Container Platformによって、システム全体の安定性や機能を損なうことなく、稼働中のシステムの個々の要素に変更を加えることが可能になりました。

 

サポートコメント

Schweizerische Bundesbahnen SBB ソフトウェアアーキテクト Baltisar Oswald氏

「鉄道分野全体で起きている急速な革新のスピードペースに、従来のIT構造ではもはや対処できないことが分かったためので、稼働中のシステムを混乱させることなく迅速な開発の選択肢を提供してくれる、柔軟で拡張性の高いスケーラブルなプラットフォームが必要でした。Red Hat OpenShift Container Platformは、当社のインフラストラクチャ全体に渡る運用の安定性と効率の向上に加えて、コンテナベースのアーキテクチャによって当社が必要としていた革新の可能性を提供してくれました。Red Hat OpenShift Container Platformの配備デプロイメントによって、運用コストを約50%削減できました。」

 

Red Hat OpenShift担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー Ashesh Badani

「スイス連邦鉄道SBBでの業務は、現代の要件に対応できなくなった旧式ITプラットフォームを代替する場合のRed Hat OpenShift Container Platformの高い性能を証明する印象深い例になりました。オープンソーステクノロジーそのものが驚異的な革新のスピードペースを特徴とするため、Red Hat OpenShift Container Platformを配備デプロイすることで、ユーザーは自分たちのソリューションが現在だけでなく遠い将来のニーズまで満たしてくれるという自信を深めることができます。スイス連邦鉄道SBBとともに、新しいアプリケーションエコノミーを切り拓いていくことを楽しみにしています。」

 

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